取扱い方法と手引き
芝生と落ち葉によるマルチングの方法
芝の切れ端と落ち葉を使用した芝生のマルチングで、時間も費用も節約できます。ここでは、こうしたマルチングを行う際に最も役立つヒントをご紹介します。
マルチングの効果 |
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芝の切れ端と落ち葉によるマルチングには、時間と費用の節約だけでなく芝生の質や見映えという点で多くのプラスの効果があります。次に示すのは、マルチングのさまざまな効果です。
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マルチングを行うタイミング
マルチングは、活性状態の微生物が土壌に存在する場合にのみ実施してください。つまり、土壌の表面層の温度は、最低 6°C 以上である必要があります。芝生が成長していないとき(例えば、暖かい夏の期間や秋の終わり)に定期的にマルチングを行うと、季節が変化する地域の場合、分解がほとんどまたはまったく行われなくなります。その結果、サッチが生じるリスクが非常に高くなります。
芝の切れ端のマルチング
芝の残骸は、その構成成分の 80~85 %が水分ですぐに腐敗するため、他の植物の残骸とは異なり、サッチを生じさせるリスクは高くありません。刈り草の腐敗が最も速く進むのは、グラスブレードの長さの 1/3 しかいつも刈られない場合です。なお、芝内部の水分が失われることによる脱水のリスクが高まるため、刈るのは葉身の半分以下にすべきです。
落ち葉のマルチング
落ち葉のマルチングを行うときに、生け垣、花壇、通路に落ちる落ち葉が開けた芝生のエリアに吹き飛ばされ、そこでマルチングユニット付きの乗用芝刈機が落ち葉を細かく刻むのであれば、費用と時間を節約することができます。
マルチングせずに収集する場合
マルチングは、従来の落ち葉収集に、完全に取って代わることはできませんのでご注意ください。したがって、シーズン最後の芝刈りを行った後、地面の温度が 6°C 未満で芝の成長が止まっているときに、残った落ち葉を収集すると良いでしょう。そうしないと、冬場にかびの繁殖が増えるなどの問題が発生するおそれがあります。
世界各地の落ち葉のマルチング |
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気候によって、マルチングの際に考慮すべきことが異なります。たとえば北欧では、マルチングの際に、初霜の前は葉の一部しか落ちず 、初霜の後に大部分の葉が落ちることを覚えておくことが重要です。 秋に芝生を通常よりも数センチ長く成長させることで 、マルチングされた落ち葉は長く伸びた芝生に隠れるため、短期間でより多くの落ち葉をマルチングできます。 |